会議を変えるなんてできるの? 鍵はデータでミエル化
働き方改革が流行りだすずっとずっと昔から会議についての問題はありました。
日本しか知らない人たちがなぜか「日本の会議はダメだ」とかなんとか言うくらいよく言われてきました。
会議が長い! 会議が多い! 何も決まらない!
と文句を言う人がそんな会議を毎日やっています。
今回はそれでも会議を変える方法を考えてみたいと思います。
なぜ会議は変わらないのか?
多くの人が会議に対する問題意識があるのに、長年の課題であるのはなぜでしょうか?
それは全ての会議が無駄だとは思っていないからです。そしてそれは事実だからです。
全部無くしてしまったら会社機能は多分止まります。一部無くしても止まりませんが、自分にとって大事な会議はなくしたくありません。
無駄だと感じている会議は自分にとっては無駄なんですが、誰かにとっては重要だったりします。
それは人や立場によって見え方がちがうのでお互いを尊重するために、一部の無駄な会議にもお付き合いで参加する感じになるのです。
中には「俺はこんな無駄な会議出ないぞ!」と帰る人もいますが、敵を増やしてしまってやりにくくなるので大半はその場に残ります。
そうして一部の声のでかい人にコントロールされることもあります。
みんな全ての決定権を持つ社長に「なんとかしてー」と印籠待ちみたいになっていて、社長は「部長にもなってんなら、自分たちでこれくらい考えて話し合って変えろや」と思って平行線です。
そうして魔法の杖がないことを知っておきながら、もう一つの切り札「勇者待ち」で止まっているのが変わらない理由です。
そしていつものことですが、「勇者どうぞー!」みたいに丸投げされる中間管理職が私です(笑)
数秒は本気で殴りかかりたくなりますが、上が変わらない人だらけだとめちゃチャンスなので引き受けます。
会議は仕事している感じがする麻薬
基本的に慢性的に放置されている問題の理由はめんどくさいからです。そして怒られないからです。
昭和上司ってすぐ怒るんですが彼らの怒りポイントをよくみてますと、怒りやすいポイントでしか怒らないんですね。
責任の一端が自分にもあるようなこととか、逆手に取られたら自分が苦しくなることは怒らないんです。
だから若手社員だけで集まって楽しそうに話してたら「おい、こらサボんな!」って怒りだすんですが、オッサンが集まってダベってても「俺らはお前らに分からん大事な話しとんじゃー」って焦りだすんです。
これは怒りやすくしてるんです。
どういうことかというと会議や打ち合わせやちょっとした会話について、なんのためにという重要部分をグレーにすることで、仕事してる雰囲気を演出できるし、満足感に浸れるのです。
そして年齢や役職が上だとマウント取りやすいんです。下には言えない重要なことがあるという切り札を使えるので。
だから上司が会議という麻薬中毒になっている以上、自然現象で変わるのかとはあり得ません。
会議を変えるにはまずトップを味方につけろ!
会議を効率化したいと言って反対する人はいません。
自分はやらないけど、やるならどうぞどうぞという感じです。
誰も協力してくれなかったら最初からゲームオーバーなので、オセロの四隅は押さえておかないといけません。
どうぞどうぞと他人事のように切り返した部門長なのみなさんには、こちらも伝家の宝刀「役員さんから部門長を責任者にせよとの指示は受けています」と返します。
めんどくさい仕事は若い子に丸投げして、都合悪いアイデア出てきたら叩き潰したろ作戦だった部門長たちは焦り出しますが「部門長か組織のNo.2を責任者にアサインするように担当役員から指示を受けていますので、お願いします」
「会議の効率化の進み具合は部門別で細かい定量データで役員報告するので、本気で取り組みお願いします。」と畳み掛けます。
若手なら「役員が言ってるからってなんやねん」となりますが、昭和オジさんは偉そうに威張りまくってる習慣で、自分より上の人にはアホみたいにヘコヘコします。そこさえ押さえたら余裕です。
こちらは上の役員全員根回しやり切ってるので飛車角落ちの相手を前にハナから勝負をさせない攻め方です。
会議削減のベースデータ作りはサボらない
会議を効率化するとなると、ビフォーアフターを見せて結果を出さないといけません。
それもはっきりくっきりとした数値データです。
アンケートで、前と後では感覚的に会議が減った気がするみたいな学級会レポートはクズ資料です。
クズ資料作らないためには最初の最初に本気の本気を出すのがポイントです。
今日の記事で一番大事なところなのですが、最初の1ヶ月、対象の社員全員に毎日の業務記録を15分単位でつけさせます。
会議は全社会議なのか、部門会議なのか、部門をまたぐのか、グループをまたぐのか、個別の打ち合わせレベルなのか、分類します。
会議のための準備、会議のための資料作りも細かく書きます。
これで実態調査をして実績データをとり、何を効率化対象にするか絞ります。
部門やグループをまたぐものはテーマと目的を詳細設定して、決める会議としてルールをつくります。
全社の会議は思い切って時間を70%に一律削減します。トップが背中で語るのです。
部門内やグループ内の会議や打ち合わせは無理に減らしません。実務やコミュニケーションを兼ねているので、悪と決めつけて減らしにかかるのはリスク高いです。
基準となるベースデータがしっかりしていれば、どんな対策を追加しても比較対象がぶれません。
設定した期限がきたら、再度同じ方法で業務を測定して何がどれだけ改善したか確かな結果が数値ででます。
推進リーダーはマジきついで
なんて言っても実際の実行委員はキツいです。
こういう改善活動は対抗勢力のほうが確実に多いので、推進リーダーは基本乗り気ではありません。
ですからこのチームワークは大事です。
定期的に顔を合わせて悩みを共有して、上手に部門長を使っていくことが必要です。
私もこうしたチームビルドの仕事をよくしますが、まぁ疲れますね(笑)
何回もやめたろかと思いますけど、間違いなくいいことをしてるという確信と、努力が成果になりやすいというところ、あとは達成するとそこそこ有り難がられるといメリットがあります。
チームのモチベーションを保つ策もちょいちょいほりこんでいかないといけませんね。
まとめ
会議を変えるなんてできるの?
この問いの答えはイエスです。
イエスなんですが、キツいです(笑)
でも何かを変えることって、自分の成長のためにもなるのでいいですよ。
漫然と目の前の仕事に勤しむのもありですが、期間限定だし、改革にチャレンジするのは悪くないと思います。